常盤平蔵のつぶやき

五つのWと一つのH、Web logの原点を探る。

大作の陰に隠れたけど隠れ切れない程の大作〜「Horizon Zero Dawn」をプレイした

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ゼルダの伝説BOWと同時期の発売
任天堂の現行ゲーム機であるスイッチの発売と同時に発売されたゼルダの伝説B.O.W(Breath of the wild)は、私も発売とほぼ同時に入手して、エンディングまでほぼ毎日プレイし続けた記憶がある。
古代の超文明の遺産の残る原始的な世界の中で、復活した魔王を打ち倒す為に各地を旅する冒険者が主人公のゲームだ。
……あれ?このストーリーは実はほぼそのまま今回の「Horizon Zero Dawn」に当てはまる気がするな。ゼルダの伝説も、古代の超文明には何となく今の物質・科学文明の行き過ぎだ未来を彷彿とさせる面影がある。どの作品かは忘れたが、純粋なファンタジー要素だけの世界では無く、コンピューターのメタファーのようなものもあった気がする。
今回プレイした「Horizon Zero Dawn」は、ゼルダの伝説B.O.Wと同時期にPS4で発売されたゲームだったらしい。私もSwitchとゼルダを手に入れた時は、ゲームに使える予算の関係上まったく眼中になかったので情報すら収集していなかった。
今回PS5で八月のPSプラスの無料ゲームとして提供されていたので、プレイを始めたのだが、そのボリュームと内容の面白さに圧倒された。

 

 

 

○あらすじ(ネタバレ注意)
先ほども述べたように、この「Horizon Zero Dawn」は「ゼルダの伝説B.O.W」の持つ世界観を下絵にしてそれを非常にリアルな我々の世界の延長線上にあるものとして描いている。それも架空の世界では無くアメリカ合衆国のあった場所の未来として設定されている。
現在の世界のテクノロジーが発展していき、その延長線上で高度な自律稼働のAIが実現された未来で、我々人類はもちろん環境破壊の問題に悩まされている。それを解決するためのAIを搭載した動物型ロボットを作って水陸空の環境をそれぞれクリーンにしようとしていた。しかし、そのAIが兵器にも使われ最終的には人類に反旗を翻し、人類の抹殺を企てる。もはや勝利する事は絶対に不可能で、敵となったAIに全世界を管理しているシステムを掌握されると、その時点でゲームオーバーなので、人類はなんとかそれを遅らせつつ一旦人類をリセットしてふたたび数百年後に復活させるという「ゼロ・ドーン」計画を実行する。
それによって、1000年後に復活した人類のサバイバルを体験するのがこのゲームの基本的なストーリーである。
だからプレイヤーは、奇妙な機械獣が跋扈する大地で、過去の遺産や機械獣を狩って得た資源を利用してその世界を生き抜いていくことになる。最初はなぜそんな世界なのかは全くわからないが、ゲームを進めていく中で徐々に先ほど述べた「ゼロ・ドーン」計画の全貌を知ることになる……と言うのがこのゲームのあらすじだ。

このシナリオで一番しびれたのが、AIロボットを開発して、それが暴走して人類を滅亡に追い込んだ人間が、1000年後の人間に今の世の中の知恵を引き継がせる事を拒否して人類の知恵のアーカイブを全て消去する所だ。
個人的には、引き継いでこそさらなる知恵の高みに到達できると思うが、一方で自分の失敗を省みたときに、全てをゼロから(正にゼロ・ドーン)やり直して、よりよい世界を作って欲しいと願うのもわかる。
最終的には人類を滅亡させたスカイネットみたいな人工知能が1000年後にも生き延びていて、それと主人公は戦うことになるのだが、主人公自身が「1000年前の勇者の末裔」という所までゼルダの伝説にそっくりなのだ。

 

 

○DEATH STRANDINGにもコラボ
9月24日に「DEATH STRANDING Director’s Cut」が発売されたので、私も早速購入した。PS4からのアップグレード価格なので1100円という大変お得な値段であった。
ゲーム内で久々に前回ブログで書いた「アナザーラウンド」に出ているマッツ・ミケルセンを観たが、やはりこちらの印象の方が強烈に残っている。それこそ余談だが、映画の最後でマッツは踊りを披露するが、なんとかつてはダンサーだったらしいので、あの踊りは上手いと言うことだろう。
話がそれたが、その「DEATH STRANDING」のなかでホログラフィックがこの「Horizon Zero Dawn」とコラボをしていたので、突然巨大なキリンのような機械獣(頭が円盤になっている)が浮かび上がって驚いた記憶がある。
なぜ、コラボをしているかというと、実は「DEATH STRANDING」は「Horizon Zero Dawn」の地形生成エンジンを使用していたのである。両者の地形は見た目はそれぞれ味付けが異なっていて、「DEATH STRANDING」の方は、本当にリアルな風景に見えるので、歩いているだけでも緊張感があるし、(時雨という老化を促進する)特殊な雨が降ったり、BTが出るときの暗くなる感じなどがホラー映画的な演出でも、違和感がなく移行していく。
それに対して本家とも言える「Horizon Zero Dawn」の方では、これがスタンダードというか、元のこの地形生成エンジンの作り出す風景なんだろうなと思えて面白かった。一方で、全く見た目は異なるのだが、斜面を歩いたりするときの挙動にどことなく似た部分を感じた。

 

 

 

○続編「Horizon Forbidden West」が出る
本編と「凍った大地」というDLCを一応クリアした。実は来年二月には続編である「Horizon Forbidden West」が出るらしい。PSプラスでこの時期に提供したのは、そのためのプロモーションでもあったと思うが、ゼルダの伝説BOWの陰に隠れてしまうには惜しい大作であり傑作だった。もちろん続編もしっかり予約させていただきました。
先ほどの「DEATH STRANDING Director’s Cut」をPS5と4Kモニターでプレイすると本当に映像が美しいのがわかる。Forbidden WestもPS5で出るようなので、きっとZero Dawnよりも美しい1000年後の地球で冒険が出来るだろう。
現実では緊急事態宣言がやっと解除されたが、まだまだ現実の世界で冒険どころか旅行もままならない。せめてゲームの世界では美しく刺激的な空間で遊びたい。