〇今週末は文学フリマ東京31
今日もまずは告知を。今週末は「文学フリマ東京31」が東京流通センターで開催されます。私も参加しているOMS脚本団の創作シナリオ集がついにVol.3になりました。今回は数は少ないですがバックナンバーもそろう予定です。そもそもVol.2を販売する予定だった文学フリマ東京30は中止になったので、実質新刊二冊ということになります。
〇対馬観光ゲーム?
「Ghost of Tsushima」は実際は奄美大島に行く前にクリアしていたのだが、なかなか感想を書けずにいた。既に世間の評価も十分固まってきているので今更でもあるのだが、結論から言うと大変面白く遊びごたえのあるゲームだった。更に私がクリアするのを見計らったように、ネットで協力プレーが出来る冥人綺譚(クロウドキタン)モードが無料でアドオンされ、今もたまにネット協力プレーを楽しんでいる。
いささか強調しすぎな日本的美意識のあふれるTsushimaを馬に跨がって駆け回るのは本当に楽しく、コロナ禍の自粛、引き籠もり的状況の中で、架空の空間とは言え走り回ることが出来るのは大変慰みになった。所々にある神社クエストをクリアすると、その高みからの絶景にしばしの間清々とした気分になれる。その感じは先日の奄美大島の明神岬展望台やあやまる岬で味わったのと同じような爽快感をもたらしてくれていた。……と言っても本物にはかなわないが。
〇ゲーム画面の死角とハードボイルドモンゴル帝国
先日「世界の辺境とハードボイルド室町時代」というタイトルからして冗談か、あるいはあれのパロディか?と思ってしまうような本を読んだが、内容はすこぶる面白かった。その本の中でその当時の馬というのは現代で言えば高級外車のようなもので、それに乗って戦うなどあり得ないと言うようなことが書いてあった。このゲームの中ではボタン一つでどこからでも飛んできてくれるUberのような愛馬を持つことが出来る。余談だが、この馬が何処でも呼べるシステムは「Metal Gear Solid V Phantom Pain」で初めて経験したが、ボタンを押した時点で画面上の死角から突然現れるのでゲーム的嘘を上手く使ったシステムと感心していたのだが、このゲームでも同じで遠くにいる馬を画面内にと留めていると、嘘をつけないのでそこから走ってくるが、画面の外にすると一瞬で背後から現れるのである。
↓続編の本も読みました。
〇一騎打ち
それ以外にも、外のオープンワールドのゲームと違うものとして、マップ上の敵と出会ったときに「一騎打ちシステム」というものがあり、正々堂々と名乗りを上げて戦いを挑むことが出来るのである。それを選ぶと□ボタンを長押しして、相手が斬りかかってくるタイミングを読んではなす。うまく行けばコンボになり連続して2人、3人と切り伏せることが出来る。しかし、外すと中途半端な攻撃になり、ダメージを受けるというもので、これが私にはなかなか難しく、特に浪人とやると半分ぐらい失敗する。しかし、成功すると「気合い」が貯まり、これがあると後々の戦いが楽になるため、ついつい一騎打ちを挑んでしまうことになる。
〇稲荷神社
また、先ほどの絶景の神社だけでなく、小さな祠の稲荷神社が無数にあり、狐を見つけると案内してくれる。これもまた、普通にマップをうろうろしているだけではなかなか出会わない場所にあるので、ついつい見つけたら狐の案内について行ってしまうのだ。
さらには「和歌を詠む」ことではちまきが貰えるのだが、その和歌を詠むシステムは、五七五を画面上からランダムに選んでもそれなりに様になるのが素晴らしい。恐らく昔の人はこのような和歌のストックフレーズを沢山持っていたのだろう。歌会などでバンバン詠めるのはこういう風にどうつないでもなんとか歌になる材料を沢山持っていたからなのだろうと思った。
〇温泉
このゲーム内のTsushimaには所々に温泉もあり、そこに入ると体力の最大値が少しだけ上昇する。ここでも、温泉に浸かったときに「思うこと」を選ぶシステムがあり、自分の考えたいことを選択肢から選ぶのだ。そうすると坂井仁が心の中でその事に関してつぶやくのである。これがなんとなく温泉に入ったような感覚をもたらす。恐らく我々も温泉に入ると「ふう〜」「はあ〜」とかいいながら頭を空っぽにすると何かしらぼんやりと考えが浮かんでくる。その状態を再現しているのではないかと思う。よくできたシステムだ。
〇ナビゲーション
よくできたシステムと言えば、このゲームで目的地示す方法が本当に優れていて、それが「風によるナビ」と「煙によるナビ」である。コントローラーのとラックパッドをなぜると、画面上に風が吹く。その風の向く方向に目的地があるのである。風の吹くまま気の向くままに馬を進めれば、自然と目的地に着くシステムだ。やはり時代劇なのでいちいちマップを開けて光点を探すなんて味気ないことはしたくない。さらに空を見れば白い煙が上がっている。その煙のもとにはイベントが起きているというのも素晴らしい知らせ方だと思う。
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- メディア: Automotive
〇スモールアイランド
「大戦略」というゲームの一番最初のマップが「スモールアイランド」だったと思う。現実のイメージから対馬というのは「小さい島」だと思っていたのだが、ストーリーが進むにつれてどんどん広い島になっていく感覚が面白い。先日行った奄美大島も南北に長い「小さい島」だと思っていが、実際レンタカーを走らせて意外な広さを感じ、なんとなくこのゲームを思い出してしまった。現地のエコツーリズムガイドの方が奄美大島は「沖縄を一回り小さくした大きさ」と言っていた。でも、このぐらいのサイズならもし徒歩や馬だったらこのゲームぐらいのスケール感を感じるのではないかと思った。PS5の抽選には全て外れたので、しばらくはこの島で遊ぼうと思っている。
〇最後にまた告知
ブースはケ-30です。今回は創作シナリオ集1から最新3のまで全てそろって販売できそうなのでご興味のある方は是非会場でお会いしましょう。ただし1は残数わずかです。2と3は実質新刊なのでたくさんあります。浜松町からモノレールで流通センター駅です。