常盤平蔵のつぶやき

五つのWと一つのH、Web logの原点を探る。

文学フリマ東京32「ウ—14」で待ってます

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○通算四度目の文フリ参加
2018年の秋に何かでその開催を知って、一客として会場を訪れてから、開催の無かった2020年の春(つまりちょうど一年前だ)を除いてずっと出店側で参加している。今回は私が所属する「OMS脚本団」としてでは無く、最初の2018年春の28回開催と同じく、常盤会として単独参加である。更に今回は初の新作「小説」本での参加だ。せっかくブログをやっているので、宣伝しておこうと思う。

大藪春彦新人賞応募作
今回の小説「三途川」は、実は大藪春彦新人賞に応募したものである。しかも応募したのは先月25日消印有効でである。一応応募規定には「未発表の作品に限る」と書かれている。しかし、更に続けて「同人誌等に発表したものは、発表とは数えないがその旨応募時に記載すること」と書いてある。
うーん。今回の発表は同人誌であり、問題ないとは思うが、応募時にはまだ文フリで出すかどうか決めていなかった。そもそもコロナで緊急事態宣言が出ており、これは今年の春も中止かな、と思っていたのである。ところが「よもや、よもやだ」である。文フリの実行委員会の皆様の勇気あふれる決断により、印刷所への入稿が間に合うタイミングで「開催決定」のメールが飛び込んできた。これは……意気に応じて「心を燃やす」しかないと思い、急遽「薄い本」を作ることにしたのである。

○今回の小説について
タイトルは「三途川」である。基本的に三途の川と同義だと思っていただいて構わない。ただし、実在の川(地名)にも三途川はあるが、この話に出てくるのは作者の創造である。ちなみに「三途」というのは「三種類」あるいは「三通り」と言う意味があり、死んで三途の川を渡る際に、いわゆる生前の行いがいいとカゴに乗って渡り、普通だと木の橋をわたり、悪いと水の中を鬼に小突かれながら渡る、と言う三通りの渡り方があったから「三途の川」と呼ぶという説もあるという。(Wikipediaで読んだので、詳しくはそちらを参照下さい。)
今回の話では、死んでから渡る訳では無く、ある9月の快晴の日、15歳の少年が、16歳の少女をおぶってその三途川を渡る事になる。二人は無事に対岸までたどり着くことが出来るのか?と言うのが最もざっくりとした粗筋だ。

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表紙

○コロナ禍での開催は二回目
前回の開催である2020年秋(文学フリマ東京31)の時は既にCOVID-19の対策をした上での開催だった。出店側は朝からずっとブースにいるが、お客さんの方は入場時間毎に違う色の入場許可証を貼っていて、入れ替え制になっている。また、換気もかなり強めにおこなえるようになっており、若干ドア近くのブースなどは風で展示物などがはためいていたりもしたが、あのぐらい空気の入れ換えをしていれば安心だろう。
確かにコロナの感染拡大は阻止しなければならない。人の命に関わるからだ。しかし、一方で文フリのようなイベントだってそれこそ命がけでやっている人もいるのである。会場にお越しになるかどうかは、各人の判断に委ねたい。もし会場に来られた方は是非ブース「ウ−14」に立ち寄っていただけると望外の幸せである。

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裏表紙