常盤平蔵のつぶやき

五つのWと一つのH、Web logの原点を探る。

毎夜、歴史を作る~ ついに家を手に入れた

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サヨナラは八月のララバイ

令和四年八月八日。八と八が重なる末広がりの縁起の良い日(もちろん大安だった)ついに念願のマイホームを手に入れた。アメリカではトランプ元大統領の自宅にFBIがガサ入れをした日だが、8月8日と言うのはニクソンが捕まった日でもあるようだ。まあ、私には全然関係ないが。これまでブログの中で3回にわたって「理想の暮らし」をイメージしてきたが、やはり現実というものの着地点は、自分の想像を超えた所にあるものだと思った。

アパートから新居に住み替えるためには、引っ越しをしなければならない。この歴史上でも最も暑い(かもしれない)夏の真っ盛りに引っ越しをしなければならなくなるとは、これまた思っていなかった。もちろん引っ越し業者に荷物運びはお願いした。自分たちは一ヶ月ぐらい前から地道に箱詰めを進めていった。そして予定通り前日までにすべての荷物の梱包をきれいに完了した。こんなことは初めてだったかもしれない。引越し業者によると、最近では7割の顧客が引越し当日に荷造りを完了していないそうである。臆病者のワタシには考えられないが、これも時流というやつだろう。

当日の暑さは最近の酷暑であり、引越し業者の方々には飲み物代なども適宜渡しつつ、作業を見守った。今回依頼した引越し業者は、すでに過去2回の引っ越しで利用してきた会社であり、その御蔭で料金を3割引にしていただけるということになったので、大変ありがたいと思っていた。しかし、一方で最近の労働環境や人手不足などから「作業の質」については若干の懸念はしていた。しかし、それは残念ながら当たってしまった。

 

端子が抜けないので電源線を切断します?

今回の引っ越しではアパートにあとから付けたエアコンも一緒に持ってかなければならなかった。そのため引っ越しのサービスの中にエアコンの取り外し・取付を依頼してあったのだが、見積もり段階では、引っ越しの前日に依頼を受けた専門業者が取り外しを行って、会社に持ち帰り熱交換器のクリーニングなどをメンテナンスを行った上で、引越しの翌日に取り付けに来るという話だった。そうなると、旧居と新居でそれぞれ一日はエアコンが使えないことになるが、この機会にメンテナンスまでやってくれるということで、そのサービスを申し込むことにした。

しかし、引っ越しの一週間ぐらい前になって、その依頼を受けた専門業者の会社からエアコンの取り外し及び取付は引っ越し当日に同時に行いますという連絡があった。あれ?この時点で「一日メンテナンスした上で」というのがどこかへ消えている?…… しかし、そのときは引越し準備でドタバタしていたので、まあ、ダウンタイムがなくてその方がいい部分もあるか……ぐらいでスルーしていた。

当日エアコンを取り外しに着た業者は、まず、作業開始時に求めるべきサインをこちらに要求せずに勝手に作業を始めていた。そして突然「このエアコン最後に使ったのいつですか?」と聞いてきたので、今朝まで使っていたと答えると、中に水が溜まっていてそれが出ると水浸しになるからごみ袋と雑布はないか?と聞いてきたのである。あれれ? 専門業者なんだし、そういう事態は想定済みで、そのための資材も持ってきているのでは?……と思ったが、なんとかごみ袋(小さいやつ)を探して渡すと、え、こんな小さいの?みたいな反応である。うーん、なんかおかしいぞ…… 

悪い予感しかしないと思っていると、今度はしばらくしてから、室外機から電源線の端子が抜けないので電源線を切断してもいいかと言ってきたのである。いや、切るのはまずいんじゃないの……? と思ったが重ねて言った言葉に耳を疑った。彼は「某P社の製品でよくあるんですよ」と言ったのである。いやいや、仮にも専門業者なら、どこのメーカーでも出来るようにしておくのが普通なんじゃないの? まして「某P社でよくある」とわかっているなら、その対処方法も事前に準備しておくのがプロじゃないのか? と思ったが、切らないと無理の一点張りである。その場は渋々同意するしかなかった。

そして今度は新居についてみると、さっき電源線をぶった切って無理やり作業を進めたのとは別の人間が待っており、こう言ったのである。電源線を切ってしまったので今日は取り付けできません。端子盤から端子が抜けないので端子盤を交換しますが、ちょうど今お盆休みなので、部品がいつ入るかわかりません。わかったら連絡します。と言って、帰っていったのである。その後一週間(お盆休みが明けるまで)全く連絡がなかった。お盆休みが開けたころに仕方なくこちらからその専門業者の会社に連絡してみると、応対に出た女性は、まだP社が休みなので納期がわかりません。値段もわかりませんとのことだった。ことここに至って、もはやこの業者に任せていてもメンテナンスはおろか、取付さえも怪しいということが明白になったため、仕方なく引越し業者を通じて、取付作業はキャンセルしたい、取付の料金は返金してもらいたいという旨を伝えることにした。幸いなことに、引越し業者のお客様相談窓口は、事情を話すと「できるだけ早く返金出来るようにします」という回答だった。

 

暗黒面を甘く見るな(呼吸音付き)

以上が、今回の引っ越しの暗黒面のあらましである。それ以外にも作業の終了が予定していた時間をかなり超過していたことや、家具や家の中に新たな傷が増えたこと、リビングのドアから冷蔵庫が入らなかったため、ドアを一時的にヒンジのネジを外して取ったことで、取り付け後に傾いてしまったことなどがあるが、このエアコン業者の暗黒面に比べたら正直些細な事に思える。

エアコンの取付・取り外しも資格がないとやってはいけない仕事だと思っていたのだが、後で調べてみたところ、特別資格はなくても行っても良いようである。それにしても、いくら資格がなくても出来る仕事であっても、後先考えずに電源線をぶった切って、その後の対応のお粗末さは、おそらく当日現場で対応した人間の問題ではなく、組織が持っている暗黒面が出たのだろうと思う。結局エアコンの取付工事に関しては、知り合いの方を通じて某P社のお店の方を紹介していただき、その方にお願いすることにした。その方に、今回の顛末をお話した所、このような答えが帰ってきた。曰く、最近は仕事をなめてる人(若者)が多い。見習い中にやめてしまう。まともに仕事を覚えようとしない。若者は楽することばかり考えている…… と、かなり手厳しい感じであった。

少子高齢化が進み、コロナのせいで外国人労働者も新たに入ってこない。これは現代社会の暗黒面でもあるだろう。加えて、ロシアのウクライナ侵攻による資源高、物価高も良いサービスをどんどん庶民から遠いものにしていると思う。たしかに、日本の場合は今までが安すぎたのかもしれない。質の高いサービスを安価に提供するためには、結局労働者の賃金が低く抑えられている必要がある。収入がなければ、子供に高度な教育を受けさせることも難しくなり、知識や技術を学ばずに社会に出る人間増え、仕事の質がますます低下するという悪循環になるだろう。

 

(セルフ)フォースを使え

というわけで、今回のことから得た教訓として実は一つ目標を立てた。それは「電気工事士」の免許を取ることである。人にやらせるのが心配だから自分で出来るようにしようということだが、それだけではなく、今回家を持ったことで、家庭内の電気工事ぐらい自分で出来るようになりたいと考えたのである。以前のアパートではトイレにウオシュレットがなかったので、ホームセンターで買ってきて自分で取り付けてみた。前回の引っ越しでも、自分で旧居で外して新居で取付もした。やはり自分でできるとそれだけで純粋に楽しいということがまず1つ。もう一つはちょっとこじつけかも知れないが、仕事でやっている家電を使うのは家であり、家の電気というのがどうなっているのかを知っておくことは、仕事にとってもプラスになるのではないか、と思ったのが2つ目だ。とりあえず来年の合格を目指して「第二種電気工事士」の勉強を始めようと思う。