常盤平蔵のつぶやき

五つのWと一つのH、Web logの原点を探る。

「日本経済新聞」を読んでいる

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○体調不良の原因
3月8日の週初めから水曜日ぐらいまで、大変体調が悪かった。ただ悪いと言うだけで無く、自身右側の首と頭の付け根あたりに経験したことのない痛みがあり、大変困った。カミさんの看病というかマッサージのおかげで少しずつ回復していたものの、全快と言うにはほど遠く、年々こういった原因のよくわからない体調不良に悩まされる時間が長くなる気がする。今回のものも一度不調に陥ると回復までの期間が長くて、いろいろな対策を講じてみてもその効果がぜんぜん現れないのである。
その理由をつらつらと考えてみるに、実は数十年ぶりに新聞を撮り始めたことに寄るものではないかと思いだした。とりはじめた新聞はこれまで一度もとったことのない「日本経済新聞」である。その理由については後述するが、新聞をとりはじめたことと首の痛みの関連性についての考察を先に述べる。
新聞紙は文庫本や雑誌から比べると大変大きく、座って読むためには両手を大きく広げて上半身の全面に広げなければ読めない。もしくは、小さく畳みつつ両手でやはり支えて目の高さまで上げる必要がある。そうでなければ、床の上、畳の上にひろげて上から被さって読む必要がある。私が最も長い時間新聞を読む為に取った姿勢は後者で、畳の上に新聞を広げ、四つん這いになって記事を追っていった。この姿勢がどうも最近は全くやらない姿勢だったらしく、首の重さを背筋で支え続けたのが痛みの原因ではないかと考えている。

www.nikkei.com

○新聞をとりはじめた理由
新聞は3年前ぐらいに一度取ろうと思ったことがある。その時はシナリオの勉強中で、有名なシナリオライターがおそらく「月刊シナリオ教室」だったと思うが、新聞の記事をスクラップしておくとネタを探すときに大変役に立つと書いていたので、自分もやってみようと思ったのである。しかしその時は、ではどこの新聞をとろうか?と考えて止まってしまった。

新聞というのは変にイデオロギーとリンクしており、その人が何新聞を読んでいるかで右だとか左だとか中間だとかを判断されるものであるからだ。別にそういうことに関係なく情報が欲しいのだと思っても、否応なしにそういうカラーが着いてきてしまうのが面倒くさくなり、結局とるのをやめてしまった。
しかし、今回はすんなり「日本経済新聞」を取ろうと決めることが出来た。その理由は「競馬をやるなら競馬ブック、株をやるなら日経」と思ったからである。実は今、世間一般でもコロナ禍により娯楽に使うはずだったお金が行き場をなくして投機マネーに流れ込んでいるということは後から知ったが、要するに世の中の人と同じく一つ財テクでも始めて見るか……と思ったからである。そこで「株をやるなら日経」だと思い至った。

数年前にどこの新聞を取ろうかと考えていたときにも「日経」という選択肢はあったが、あれは経済の為の新聞だから普通の人間には関係ないと思い除外していた。しかし、財テク(この言葉も死語ですかね)のために新聞を取るのであれば「日経」はありだろう。そこで数十年ぶりに新聞を取ることにしたのだが、いろいろと昔とは違うことがあった。

 

p.keibabook.co.jp

 

○2021年の新聞
まず数十年前とは違う点として、電子版という選択肢が増えていた。しかし、本来の電子版は紙媒体のものを取っている場合は更に+1000円で電子版の記事も読み放題になる。しかし、それとは別に日経は「日経ID」というものを取得して、クレジットカード払いにすると、実は紙媒体のものを電子版に置き換えたものを見るビューワーが無料で使えるようになり、iPhoneiPad上で新聞紙面を見ることが出来るようになる。もちろん拡大縮小も自由だし、面白いのは画面上で一つの記事のブロックを選ぶと、それを横書きにレイアウトし直して読むことが出来るのである。これだと、小さなiPhone上でも読みやすいし、紙の上だけに印刷されたものでは出来ない芸当である。
違う点のもう一つは、時々他の新聞を見ていても気がついていたことだが、広告がやたらと多いと言うことだ。残念ながら電子媒体ではWEBメディアが広告をゴリゴリと視界に押し込んでくることで、広告費を稼いでいる。恐らくかつてのようにほぼ全ての家庭が新聞を取っていたころは、その紙面は新聞代金のみでまかなえており、逆に新聞に一面広告を出すというのは、その部分を買うことでありとてもお金のかかることだったはずだ。しかし、今は新聞も同じように一面丸ごと売って広告費を稼がないと今の料金を維持出来ない、雑誌と同じような状況なのだろう。昔の感覚だと、毎日一面広告が入ってる新聞なんてどうなってるんだ?と思うが、既にそういう構造に変わっているのだと理解している。
変わらない点としては、やはり文筆で生計を立てているプロが書いている文章のみで構成されており、どの文章を読んでも破綻がなく、また新聞独特の見出しおよび頭から一番重要な情報を書いていくスタイルにより効率よく情報収集が出来る点である。WEBメディアは前述のように視界に広告を滑り込ませてナンボなので、ページをどんどんめくらせて、PVをどれだけ稼ぐかで広告費を請求するわけだから、大事なことはクリックを続けていかないと出てこないように構成されているんだと言うことを改めて認識させられた。
また、新聞にはエッセイや意見のようなものが沢山載っており、ブログを書く上でも大変参考になる。新聞を一面から最後の面まで通して読むことは大変だが、やはり文章を書く(アウトプット)ためには読む(インプット)することが大変重要だと痛感させられるし、そのためには質のよい文章を読むこと、すなわち新聞を読むことがとても役に立つと思い出させてくれた。
先日終わった「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の映画の最後に今回の主題歌「One Last Kiss」の後に続いて「Beautiful World」が流れたが、その歌詞の中で「新聞なんていらない、肝心なことが載ってない」と宇多田ヒカルが歌っているが、確かに肝心なことは載ってないと思う。新聞が書いているのは「今」だ。今何が起きていて、これから何が起きそうかが書いてある。それが本当に肝心なことだったとわかるのは未来においてである。「競馬ブック」にもいろいろと取材時点での馬の履歴や状態は書いてあるが、それが真実になるのは全てが終わったあとなのである。

 


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