常盤平蔵のつぶやき

五つのWと一つのH、Web logの原点を探る。

「第三級アマチュア無線技士」の試験を受けます

f:id:tokiwa-heizo:20200711164648j:image

〇またしても後ろ向きの興味
後ろ向きの興味が止まらない。昔取得した「第四級アマチュア無線技師」の上位の資格である「第三級アマチュア無線技師」の資格を取ることにした。理由は・・・実は自分でもよくわからない。なぜわからないのか?そこの部分を書いてみたいと思う。

 

〇30年前
私が「第四級アマチュア無線技師」の資格を取ったのは、免許証を見ると平成二年となっており、なんと今から30年以上前である。今年はちょうど令和二年なので語呂もいいと一人勝手な納得をしていたが、なんと言っても30年経っているのでかつて勉強した内容はほとんど忘れている。三級はあくまで四級を持っている人を前提にした資格であるので、四級のことを全く忘れていると試験を受けるとき困りそうである。なので、合わせて四級の勉強もするつもりで参考図書を探した結果、やはり30年前にもお世話になった「完全丸暗記」シリーズが今も販売されており、なおかつ、当時から文庫本サイズなのも変わらずだったが、昔は四級と三級は別の本だったと思う。今は何と二つが合本になっており、三級と四級が一冊で手に入ったので大変都合が良かった。

 

初級アマチュア無線予想問題集2020年版: 完全丸暗記
 

 

 

◯(再)開局申請
既に四級はあるし、当時使っていた無線機(STANDARDのC520)もあるので、再開局はすぐ出来ると思っていた。ところがやはりそこには30年という時の隔たりがあった。申請そのものはオンラインでできるようになっており、最近の特別給付金申請のように、オンラインで出来ると言っておきながら、中の人が手作業というお粗末ではないようだと思ったのが甘かった。なんと最初のユーザー登録は確認のハガキが返送されて来るのを待たなければならないのである。さすが総務省、我田引水を忘れない。
登録IDとパスワードの書いてあるハガキはすぐ届いたので、早速サイトから登録と再開局申請をしようと思ったら、その内容が良く理解できなかった。もちろん30年前もろくに勉強せず、丸暗記だけで試験を乗り切った上に、その後も全く運用せずに来たのだから、わからないのは当然のこととは思ったので、逆に30年前はなかったインターネットという広大な知識の海に出ることにした。

www.denpa.soumu.go.jp

 

〇浦島太郎
そこでいろいろ調べてみて30年前と大きく変わったことがいくつかあることがわかったのだが、その中でも「新スプリアス対応」というものがあり、現在はアマチュア無線の無線機も技適を受けていないと、使用登録できないと言うことがわかった。要するに30年前の機種は既に死んでいたのである。
実は数年前に、30年保持してきた無線機(C520)も放っておくと電解コンデンサーの劣化で液漏れして完全に使えなくなると言う記事をどこかで読んで、その時は全然再開局する気はなかったが、なんとなく直しておこうと思いネットで調べたら個人でやっている修理先があったので、そこに送って基板上のコンデンサーを全て取り替えてもらったのである。いくらかかったか忘れてしまったが、結構な費用をかけた記憶がある。なぜお金をかけてまで、その時修理したのかも良く覚えていないが、恐らく感傷的な理由と、ものを捨てられない昭和の人間の特徴が出たのだと思う。
先日物置から掘り出してきてこれも30年ぶりに使用しているキーボードはやはり古くてもいいものはいいと思わせてくれたが、無線機は技術の進歩による世の中の変化で完全に時代遅れになっていたようだ。

 

〇最初に戻って
そもそも、30年前になぜアマチュア無線を始めたのか?その理由は大学生になって車に乗ったりスキーをするとき、無線機で連絡を取れると便利だしかっこいい(?)と思ったからである。正確に言うと、そう友人にすすめられ「おまえもとったら?」といわれたからだったと思う。しかし、いざ免許を取って開局申請したものの「一度も」知らない人と交信したことがなかった。
その当時は九州は長崎に在住であり(今回の豪雨被害はテレビで見ていても心が痛みます)無線局も沢山あったので、電源を入れれば交信がいつでも可能だったと思う。だが、他人が交信しているのをちょっと聞くことはあっても、自分から電波を出して誰かと話したことはない。それなのになぜ30年の時を経て今更アマチュア無線に興味がわいたのか?

 

〇記憶の片隅
よくよく思い出してみると、大学生の時に免許を取ったが、実はもっと昔、小学生の頃にアマチュア無線の免許を取ろうと思ったことがあった。ネットで私と似たような人が同じような事を書いているのをどこかで読んだが、昔の雑誌の広告に「ハムになろう!」と言ううたい文句のページがあったのを覚えておられる方もおられるかも知れない。あの広告は通信教育のもので、私は親にせがんで申し込んだのである。はっきりとは覚えていないが結構な値段がしたと思う。申し込んでもらって、毎日教材が届くのを楽しみに待っていた。やがて分厚い茶封筒に入った(?)青いビニールのファイルに挟まった教材が届いた。今でも、小学何年生が三級免許取得などとネットでは(ごく一部で)話題になっているようだが、当時から小学生でも免許取れると言うのもまたうたい文句であった。私もてっきり出来ると思って申し込んだのだが、教材の内容に全く興味が持てず、ほとんど勉強した記憶がない。親にも後々嫌みを言われ続けたが、大学生になってやっと免許を取ったのでなんとか帳消しにして貰えたと思っている。

images.app.goo.gl

〇RADIO GAGA!
しかしその小学生の時、自分はなぜ「ハムになろう!」と思ったのだろうか。今となってはこの世にいないガラスの十代の自分が何を考えていたのかは完全に記憶の彼方だ。五十路になった自分が、おぼろげながら残っているそれを察するに、その広告に書かれていた「無線機で遠い国の人と交信」してみたいと思ったからではないか。それから考えると、最初に買ったリグ、144/430MHzのハンディ機はその目的には適していなかった。私が原初に憧れたハムの光景は、据え置き機の前に座ってマイクを持ってスピーカーから出てくる音を聞いている姿なのである。ようやくここで目指すべきところが見えたような気がした。

 

 

〇HF通信→アンテナ
そのために必要なのはHF帯で運用できる無線機(とアンテナ)だと言うことを30年たってやっとわかった。そして遠く(地球の裏側)と交信するためには出力も大きい方が有利だろう。ようやく三級を取る意味にも結びついた気がする。それと同時に今はインターネットやデジタル通信も取り込んで新しいものが出てきているようだ。
しかしここで大きな問題にぶつかってしまった。先ほども書いたように無線機とアンテナはセットだ。ハンディ機を使っているときは本体から生えてるアンテナ以外使ったことがなかったが、HF帯は7MHz帯でも10mも必要になるのである。世の中にはHF帯用のモービルホイップアンテナもあるようだが、それすら今のアパートのベランダには取り付けられそうもない。アパートやマンションでやっているハムのことを、アパマンハムと言うらしいが、そのための本も出ている様なので、それらを見て研究していきたい。

 

 

 

〇JARD講習会
冒頭に「試験を受ける」と書いたが、実際はJARDと言う団体が行っている講習会&試験で受ける予定である。これだと四級を持っている人は一日講習と試験を受けて合格すれば三級を取得することが出来るようだ。YouTubeで「アマチュア無線59」というチャンネルの鈴木さんが、一日講習に集中して受ければ受かりますとおっしゃっているので、それを信じて受けてみようと思う。まずは三級の免許をとって、HF通信の出来る無線機を買って、更にアンテナをどうやって立てるかを考えたいと思う。

www.jard.or.jp