常盤平蔵のつぶやき

五つのWと一つのH、Web logの原点を探る。

「レディ・プレイヤー・ワン」を観た(+Oculus Go)

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#「レディ・プレイヤー・ワン」を観た
もう2週間前になるが、5月13日日曜日に、渋谷のTOHOシネマズで「レディ・プレイヤー・ワン」を観た。今回は突然思い立って観に行ったので前売り券も買わず、正規の大人料金で見た。果たしてその金額に見合う内容だっただろうか。

 

 

##あらすじ
2075年、世界はますます混乱していて、さらに人類はそれを解決しようとすることを諦め掛けていた。そのような世界で人々が求めるのは逃避である。「オアシス」というネット上のサイバースペース(ウイリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」は本当に時代を先取りしていた)での娯楽に逃げ込んでいた。そこにはあらゆる娯楽があり、そこで現実世界と同じように様々な経験と生活に必要な糧までを得て生きている。
「オアシス」はその世界を作った人間の趣味により80年代のカルチャーをベースにしている。音楽、ファッション、映画なども全て80年代のものが中心だ。
その創立者が死んで、突然この「オアシス」内に秘密の鍵を3つ隠した。それらを見つけた人間には、「オアシス」の全権利を与えるということが宣言されたため、各プレイヤーはその鍵を探している。

 

ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

 

 


主人公は、創立者の人生を深く調べることでその謎を解き、最終的に3つの鍵を手に入れる。そして「オアシス」の権利を得てやった事は「オアシス」を週に2日は休みにするという事だった。仮想世界より現実の方がいいからというのがその理由だ。
これに、そのオアシスの権利を手に入れるために、何千人もの従業員プレイヤーを雇っている企業が絡んでくる。そいつらが主人公がゲットした鍵を得るために、色々と妨害してくるのだが・・・正直この結末には・・・平凡を通り越して怒りすら覚えた。

 

##これでいいのかスピルバーグ
映画の冒頭、第1の鍵を見つけるためのゲームはレースゲームで、主人公の乗る「バックトゥーザフューチャー」のデロリアンと「AKIRA」の通称「金田のバイク」がカーチェイスするシーンは、確かに感無量なものがあった。私が高校生ぐらいの時に地元の本屋で電話帳みたいな漫画「AKIRA」の単行本を買っていた頃がフラッシュバックした。また、デロリアンは、つい先日Amazonプライムビデオで三部作を一気に見直して、やはり名作であることを再確認したばかりである。

 

 


そういう人間にとっては、いちいち画面の端に映るキャラクターやアイテムが何であるかを確認する度に記憶のフラグが立っていくのだが、それは逆に映画単体で見た時には何の意味も持たない引用の洪水だ。
「アレって、アレだよね」と記憶を共有する仲間同士で画面を見ながら一時停止して語り合うにはいいかもしれないが、ストーリーとしてその辺にどれだけの意味があるのか。

 

AKIRA 〈Blu-ray〉

AKIRA 〈Blu-ray〉

 

 

#オアシスに行きたい
と、ここまでが見た直後の感想だ。後からじわじわ効いてくるのはゲーム世界「オアシス」の存在だった。ストーリーと言うより、その入れ物である現実と「オアシス」の対比が一番印象に残ったのである。現実世界のグダグダっぷり、国内政治を見ても森友加計学園問題の顛末をめぐる与野党の攻防の泥仕合。海外を見ればトランプ、北朝鮮の茶番劇と見るに堪えないものばかりで、今そこにある問題は完全に置き去り状態だ。映画の中の未来で無くて、いままさに「オアシス」が必要だ。
そこで私の取った行動は・・・「Oculus Go」を購入することだった。現時点でスタンドアローンVR世界に入ることのゴーグルとしては、もう一つLenovo製の「MIrage Solo」があるが、ネットでその比較記事を読むと、少なくとも現時点では「Oculus Go」のほうが「オアシス」に近そうに思えたからだ。まあ、値段が手頃というのもあったが・・・

 

www.oculus.com

 

#「Oculus Go」
ここからは「Oculus Go」の使用感レビューになります。私は実はOculusのDK2を購入して、しばらく試してみたことがあるので、VRゴーグル自体は全くの初めてと言うわけでは無い。さらに、スマホをはめ込んで3D映像などを見ることの出来る市販のゴーグルも何回か試している。その上で、この「Oculus Go」だが、まず、スタンドアローンで確実にコンテンツを楽しむことが出来るという点で、今までで一番いいと思う。これがこのまま進化していけば、いずれは「オアシス」に行ける日も近いのではないかと思う。

 

#3D酔いはやっぱりおきる
FPSのゲームなんかを長時間やっていると、たまに3D酔いをすることがあるが、その時の体調にもよると思うのだが、このゴーグルもちょっとでも体調が悪いとか、何かのきっかけで酔ってしまうことがあった。個人的には空腹時とかがやばい気がする。これはヘッドトラッキングの精度が高いほど酔わない可というと、そうでもない気がする。普通のモニターでFPSをやっていても酔うときは酔うからだ。

 

#やっぱり重い
あとは、やはり目の前5cmぐらいの所にスマホと同じような機械をぶら下げている。それを支えているのは頭の後頭部まで回り込んだゴムバンドだ。やはりこれが重たい。おかげで、なぜか首の後ろの筋肉と言うより側頭部から顎を支えている筋肉がパンパンになった。なぜかはわからない。そのおかげで、孫悟空のわっかをはめられているような痛みを覚えた。現在はだいぶ楽になったが、そもそも「Oculus Go」と関連があったかどうかは謎だ。

 

#キラーコンテンツ
恵比寿方面のアプリはまあキラーコンテンツとしては、安定だとは思うが、一般に普及するためには意味が無いので、少なくともインストールベースを増やす効果はあるだろう。爆発的に普及するためには、もう少し何かがでてこないと難しいだろう。ジェットコースターやホラー系のアプリは、1,2回やったら飽きてしまう。その辺は「オアシス」でも2Dでもできるゲームsか提示されていなかったと思う。
今のところ、それが何かはわからないが、きっとこの入れ物に似合う何かが出てくると思う。それはこの映画で提示されたものとは似ても似つかないものかも知れない。